TCG版のハズレSR供養会”そりゃデュエプレでは魔改造されるわな”

デザイナーズデッキがどうのこうのと長い話をしましたが、その中でSRカードが弱かったんだよなぁ‥‥と記事を書いていてふっと思い出しました。で、この弱くてどーしようもないカード達を何とかパックというガチャの当たり枠にしようと魔改造やオリカ、レアリティの変更等々の様々な手段を用いてデュエプレでは登場しました。

という事で今回はデュエプレとTCG版でSRカードがどれだけ環境に進んだかを比較し、いかにTCG版のSRが悲惨だったか質と数の面から語ろうと思います。範囲はデュエプレは12弾まで、TCG版は神化編までにします。サイキック関連はまだ評価するには早いし、ホール呪文とサイキック獣を両方を扱うのは特殊なので外します。

 

 

比較に移る前に根本的な概念として”環境入り”とは何ぞや?を考えなければいけません。当時のTCG版はSNSがまだ未発達な時代でローカル環境故の地域差がある。デュエプレはマスター帯到達を考えるのならかなりのカードが頑張ればたどり着ける‥‥という事で今回はかなりふんわりとした感じでゆるーい概念でやります。なのであのカードは環境入りしていたんじゃね?とかコイツは使われてないよとかあると思うので数字に関しては参考程度になります。

そして今回はTCG版のSRカードたちがいかにダメダメだったのかを明らかにするのが目的なのでデュエプレの方は大雑把に数字しか出さないです。

という事で比較対象となるデュエプレのSRカードは12弾までで145種類。そして環境入りしたとカウントしたカードは86種類。パーセンテージにすると約59%、大体6割ぐらいがそれなり以上に使われたカードになる計算です。もう少し細かく分けて1弾~6弾、7弾~12弾(EX弾含む)にするとこんな感じ。

 

1弾~6弾 39/70 約55%

7弾~12弾 47/75 約62%

 

少し数字に開きがあります。これは1弾~3弾でそれなりに環境外カードがいる事(ダイダロスとか不落が代表的)と8弾のカードが全員環境入りにカウントされたため、改めて8弾ってヤバい弾だったと再認識します。

という事でデュエプレでは6割のSRカードたちが活躍しました(一部想定外あり)。最高レアリティで課金に関わる大きな要素で半数以上が環境入りしているというのは今後も続いて欲しいなと思います。

この6割という数字をしっかり記憶に焼き付けた所でTCG版の成績を見ていきましょう。

‥‥とその前にTCG版ではSR扱いしていいのかどうかわかりにくいカードがいくつかあります。プロモが初出でホイル加工されていないけど右下のレアリティ表記はSRなヴァルボーグバルキリー・ドラゴンやバルガゲイザーのように特別パックに確定で入っているSR仕様のカードの事です。今回はヴァルボーグはカウント外、バルキリーやバルガゲイザーはカウントに入れました、また後年再録された際にレアリティが変わったカードもありますが初出時のレアリティを参照します。

前提の話が長くなりましたが、TCG版でのSRカードは神化編までで228種類。上述の通りカウントの仕方で多少数は増減しますが大体230種類のカードがSRとしてこの世に生を授かりました。その中で環境で活躍したカードの割合は・・・・

 

47種類‥‥パーセンテージにすると約20.6%です。

 

デュエプレの6割の後に見ると圧倒的に少ないと言わざるを得ません。三分の一ですよ三分の一、驚異の66%OFF、閉店間際のスーパーの割り引き惣菜もビックリの数字です。いやね、TCG版当時のSR封入率が終わっていてSR1枚箱とか普通な時代(現代は箱に5枚)。環境に入らなかったカードが多いという事は資産ゲーになりにくいと逆説的に擁護できますが悲惨の一言に尽きるでしょう。CS等、競技性の高い大会への参加ハードルが高い時代で本当によかった‥‥

カウントの仕方によって多少は変化しますがTCG版全体での環境進出率は約2割という結果になりました。ここからは年度ごとに残念なSRカードたちを紹介して供養していきます。

 

初期シリーズ

記念すべきデュエマ初年度となった初期シリーズ、環境入りSRはクリムゾン・ワイバーン、クリスタル・パラディン、二つ牙、ガルクライフ・ドラゴンの4種類だけです。それ以外のSRカードは全員論外の烙印を押されてしまいました。

 

 

理由は明白で初期ゆえの低スペック。見てください、この圧倒的テキスト少なさを、文字が大きく見えることに寂しさを通り越して詫びさびすら感じます。この時代、SRカードの大半は当時のコスト論通りに作られ、能力がWBかTB(とアドを取れない能力)だけです

 

 

中にはテキスト欄はびっしり埋まっているけど書いてあることは弱すぎてお話にならない混沌魚や使う事が困難なデメリット持ちの殺戮の羅刹デス・クルーザーと言った逸品までいます。ここまでくると準バニラの方が良くね?とまで感じます。

 

 

書いてあることがそこそこマシなカードとしては彗星の精霊リムエルと機神装甲ヴァルディオスがいます。前者は後々登場するコスト踏み倒しによって多少なりとも使い勝手は改善しました。ブロッカー能力があればもっと上に行けたのが惜しいです。

ヴァルディオスは比較対象に1コス軽いヴァルボーグがいたことで使われなかった悲しきSR。ヴァルボーグがいなければ初期環境ではそこそこ使われそうなスぺックだけに惜しいです。

 

           

 

デュエプレでは何で6000を破壊できないんだガルクライフバスターでおなじみのガルクライフ・ドラゴンですがTCG版では4000火力で事が足りたためこのスペックで環境デッキに1枚だけとは言え大真面目に採用され実際に使われました。

理由は単純でペトローバとマリエルという強力なシステムクリーチャーを焼き払えるから。TCG版ではとりあえず種族デッキにはペトローバを突っ込んでおけばある程度デッキになる、デカ物を止めるためにマリエルを使うという事が常態化していたためガルクライフの火力が刺さります。

そしてガルクライフ含めたメタ能力クリーチャーはマナから母なる大地で出てきて華麗に状況を一変させます。この動きが強いのですがその反面構築次第であらゆる状況に対応できるためプレイの難易度が上昇、大人と子供で埋めがたい実力の差が生まれるという問題も発生してしまいました。

 

 

最後はシリウスとキング・アトランティスシリウスはは初期SRの中でマシな方です。いかにヘブンズ・ゲートという呪文が革命的だったが良く分かります、大正義のコスト踏み倒しによって選択肢がない初期型天門において最強の戦力として漫画やアニメだけではなくリアルでも使われました。

キング・アトランティスも登場当初はシリウス同様こんなマナコスト支払えるわけねーだろと言われていましたが漫画でインフェルノゲートから出して盤面をリセットという動きは強いと言えるでしょう。再現性もそこそこあるので極神編環境で遊ぶならゲート4枚入り構築のデッキにピン刺しするといぶし銀な活躍ができそうです。まぁTCG版では使われなかったのですが上の準バニラ集団やデメリット持ちよりは使えるカードです。

 

 

闘魂編

リーフという圧倒的速度とリソース補充力に敗れたSRカードたちをデュエマ2年目は無慈悲にボルコンが焼き尽くしていきます。場に出る以前にハンデス&山札破壊で無情にも多くのSRカードが悲しみを背負って産廃と言われてしまいました。

 

 

コストや進化元などは一旦棚上げしてなんか使えそうな能力が書いてあるがこねくりまわして考えると書いてあることが弱いがこの時代のSRです。この中だとグラザルドとバイラスゲイルはデッキとして形にはなりますが全然強くないです。普通にハンデス呪文を使ったりバジュラを使った方が強いのが悲しいところ。バイラスゲイルは緑のドラゴンらしさとカッコよさが両立しているので弱いけど子供達にはそれなりに人気だった記憶があります(根拠は自分)

 

 

初年度から何一つ変わっていない準バニラスペックのSRはまだまだ多数輩出されました。無論使おうとするとボルコンに分からされることになります。ジャベリンは素直にランサーを使いましょう、SRで集めにくいジャベリンを使う理由はありません。アイリスは素でブロッカーを持ってこいやな一品。ウルスで良くね?と言われたりと初期カードと比較して弱そうと時の流れとは一体?になる事請け合いなのですが、コイツ等より悲惨なSRが多数存在します。初期はテキストが無いから弱いのですが、1年たってインフレした結果生まれたのが何か書いてあるが弱いというSRが大増殖しました。

 

 

デュエマ7英雄という弱い事で有名なネタクリーチャーの内2体が闘魂編のSRです。

デスカール君、スケルトバイスの方が圧倒的に強い‥‥それ以前に2弾の(当時はUCの)ロストソウルを使った方がいいです。後々ツインパクトになってロスト・ソウルと合体したら1枚目はロスト・ソウルとして使って2枚目はデスカールとして場に出して手札をロックすると言う超絶強化をされました。ザガーンもGR化したら強いので黒の7英雄は割と優遇されています。

一方でアクア・マスターは救いようがありません。当時でもクソ弱くペトローバ狙いのガチ勢はともかく子供達からも散々な言われようだった気がします。FTを楽しむためのカードでそれをネタにして再録されるだけマシともいえます。

ネタにもならずただただ扱いにくくて弱いスカイクラッシャー君は本当に救いようがありません。能力が呪文化してコスト1だと殿堂入りするのでやはりコストが軽いは正義と感じます。無論、こんな貧相なドラゴンもどきを使うよりボルザード・ドラゴン(VR)やバジュラを使った方がいいのは言うまでもありません。

 

 

そして弱いSRという事で忘れてはいけないのが巨人集団です。初年度よりジャイアントはデカいけどデメリット能力を持つという謎な調整方針を取られハズレSR量産体制に入っていました。

この中では金剛の超人は比較的マシなジャイアントと言えそうです。当時はアニメのミミちゃんの切り札として活躍したり色々とネタにされたりしました。不遇好きとしては当時のプレイヤーからは記憶の片隅にも残っていない(かもしれない)驚天よりこっちをデュエプレで登場してほしかったなぁと今でも魔改造をされての実装を期待しています。

 

 

聖拳編 

強いカードが増えた聖拳編ですが多くのSRカード達にスポットは当たらず。理由は説明不要のボルバルマスターズ。聖拳編トップメタのボルバルブルーはSR0枚構築‥‥というよりVR以上がボルバルだけ、お財布には優しい?ですがSRカードは当然のように大半が使われません。しかしSRカードのスペックは確実に向上し、ボルバル&サファイアが消えた後に使われるようになったSRが多いのも事実です。宝剣、獄門、神殿のエターナル呪文はデュプレでも一定に活躍したように不死鳥編後半以降の群雄割拠環境では環境で使われました。結果宝剣は殿堂入りしました、現代では呪文踏み倒しが強烈なので解除は難しいです。

また、ブライゼナーガ、ハリケーンクロウラーの2枚はST関連といったインフレし続ける要素によってインチキじみた動きが可能になりました。ブライゼシュートが環境で理不尽ムーブをかましブライゼナーガは殿堂入り。ハリケーン・クロウラーも無限ループが開拓されましたがこちらはツインパクト版が登場した、採用されたループデッキが環境に進まなかったという事で無罪ですが今後どうなるかは分かりません。

 

          

 

コアクラッシュ・リザードは重いガジラビュートという事で長らく使われてきませんでしたが戦国編のPG対策として黒が入らないビートデッキ、青赤緑マルコのデッキでピン刺しながら採用されたりしました。

 

と、ここまではそれなりに環境に爪痕を残したカードですが本題の悲惨なSR達はというとこれまたデュエマ3年目に入り、多色解禁という事でついにデッキのテーマのしてやってもいいと言えるスペックに到達しました。

 

 

その中だとアウゼス、スターマン、エール・ソニアスは一段階強いカード達でした。人によっては環境で戦えたといえるレベルに到達しています。

アウゼスは増え続けるシンパシー元と白のタップカードとの相性が抜群に良いため長きにわたって採用する価値がありました。ドルバロムやアルファディオスのカウンターとして使えたりと工夫のし甲斐があります(現代だとドギラゴン剣でも出せるがTCG版ではそんな事をしなくても勝てる)

スターマンは進化元が手軽&戦略に噛み合った結果、対ボルバルデッキとして成立。上振れればボルバルに勝てる可能性がありました。マリエルで攻撃をロックし、ブロッカーのライトブリンガーで耐久する。そののちスターマンに進化して盾追加能力でビート軸のボルバルに対抗できるため注目されました。

エール・ソニアスのグラディエーターにはマナから呪文を拐取する2コス3000のベリックスが同時に登場したのでイニシエートやガーディアンの劣化と言われつつも種族デッキの除去グラディエーターが組まれそこそこ活躍しました。

 

環境で地雷デッキ以下とはいえ進化元が増え続けた、エタフェニ、デスフェニ、ペガサスの進化V達も専用デッキを組む意義があると言えます。

 

 

鳥とドラゴンでアーマード・ドラゴンは勝舞、ドラゴン・ゾンビはザキラという主人公補正を受けた2体のフェニックスは工夫しがいのある専用デッキが組めます。ボルシャック・NEXで進化元を一気にそろえる、ドボルザークでサーチするなどの方法でHDMやバジュラといった環境カードの劣化と言え特色あるデッキでクラシックで楽しいDMを味わうには十分な切り札です。童心に帰って勝舞、ザキラごっこの興じるのも一考です。

 

          

 

ナーガは更に弱いデッキにしかなりませんでした。アンブロッカブルは強いけど場を離れた時の盤面リセットが味方を巻き込むという点が痛すぎるからが理由。単純なアンブロッカブルなら相変わらずクリスタル・ランサーの方が種々の面で強くいまだに高い壁になっている。種族もマーフォークならパシフィック・チャンピオンを使った速攻デッキの方が強い、キマイラは数と質の面で課題があるとそりゃデュエプレではあんな魔改造を施されるわと納得するしかありません。

 

 

アルティメット、ダクマバルガロウ、アサイラムのドラゴン3人衆は当時もその後もイマイチSR。この中だとスペックとイラストアドでアルティメットは一応デッキに搭載する価値が当時はありました。6コスドラゴンメリット持ちが貴重すぎるって話ですわな。

聖拳編のSRは多色カード含めて闘魂編までの採用する意義も理由もカケラも見つけられない残念過ぎるカススペックのSRカードはかなり少なくなりました。単体スペックだとコストがもう少し低ければ、相性が良いカードがあれば、ボルバルマスターズやサファイア地獄が無ければと惜しいカードが多いです。

 

 

 

転生編 

ボルバルマスターズは殿堂入りでは止まらず継続、終焉後はサファイア襲来でまたもSRカード達には厳しい世界が広がった転生編。新カードタイプのクロスギアという新機軸故の不安定さはSRカードとは縁が深いです。

 

 

という事でグロリアス・ヘブンズアーム、パワード・スタリオン、アクテリオン・フォース、ファイナル・ドラグアーマーというハズレSRギアが誕生しました。ギアでクリーチャーをパワーアップは子供達にはウケが取れそうですがガチ勢が欲しいのはパワーではなく強い能力。追加される能力と支払うコストがまったく釣り合いが取れず使われませんでした。バジュラズ・ソウルは強い能力にパンプアップがあるだけになぜ他でそれができないのか?と嘆きます。ちなみにバジュラズ以外で使われたギアはペトリアルとノーブル、次点でイモータルなので能力が強いは大正義なんですわ。

 

 

無論進化ギアという負の遺産もダメダメなのですがその中唯一デッキに搭載する価値があったのはSRの進化ギアではなくVRのツナミ・カタストロフィーでした。付与能力は2ドロー&セルフハンデス2枚‥‥そりゃ強いわ、一気に4枚のカードアドバンテージ差を殴るたびに作れたらワンチャンあるわ。

 

 

グランドクロスはカスだけどネオウェーブはワンチャンあるんじゃね?と思ったそこの貴方に悲報です。

VRには光器マリアンナというカードがあります。こちらを核にした方が圧倒的に強そうです。バジュラズをくっつけて相手をボロボロにするもよし、ペトリアルをくっつけて除去耐性を付けて殴った方が多分強いです。

 

転生編という事で色々な要素を転生させましたがSRカードは転生してもダメなものは駄目。

 

            

          

最強のアンブロッカブルだったランサーがツヴァイになって強大化しても最大の利点だった小回りが無くなってしまったら使われません。6コス8000という数字がいかに絶妙に作られているかが良く分かります。6コスという手打ちできる範囲と8000という当時にしてはそれなりに高いパワー=使いやすい切り札という使用感を越えるカードはなかなか生まれませんでした。デュエプレではG0でワラワラ出てきて最強のアンブロッカブルに無事転生できました。

 

 

人によってはコイツ等誰?なアバス・ノナリスとブラムグレール。8弾の進化ドラゴン3体の真似をしたら結果まで真似る必要はないでしょう‥‥赤のバジュラとヴァルキリアスは色々恵まれてガチ環境で日の目を浴びましたが、この2体はアブゾ・ドルバ、バイラスゲイル同様に使われませんでした。結果デュエプレではいないことになりました。

 

 

他、青のSRは相も変わらず能力偏重なのはいいけど肝心の能力がイマイチすぎるということを繰り返しています。アストラル・リーフの影響からなのか、闘魂編以降青のSRやVRに強いカードが全然作られません

 

 

 

不死鳥編 

サファイア地獄はもとより全体的なカードパワーのデフレ&停滞によってSRカードもスペックが低く採用候補から外れることがほとんどだった不死鳥編。

 

 

ロマンしかないフェニックスは軒並みファンデッキの切り札という位置に甘んじることに。デュエプレでは大活躍したヴィーナスはTCG版だと自身しか不死身になれず盤面が無制限に並べられる事で進化GVさせたら守りや攻めが薄くなるため採用価値がない。ペテルギウスはロマン砲過ぎて実用性は皆無、能力が発動する前に確定除去を撃たれこれまでの苦労が水の泡という事で使われず。ウラヌスに至っては誰コイツ?状態、ダイナモの能力を移動させるは種をまとめる進化GVと相性が悪そうって開発段階で気づかなかったのか?と疑問が尽きません。そしてブラックホールは何もかもダメダメ、誰ですかこの能力でOK出した開発者は。

ブラックホールは不死鳥編最後の弾に収録されたのですが、これまででMB能力の進化獣がほとんど使われていないって結果が出ているのになぜこの能力にしたのか、対のビッグバンは何か出来そうでツインパクト等で超強化されたけどブラックホールに強化は一切なし。デュエプレでも実装されないあたり本当の失敗SRと言えるでしょう。

そんな悲しきSRだった進化GVですがドデビルが強い、MBが実用的なアドを取れるという事でプルートとネプチューンは採用価値がありました。封入率からくる入手難易度とドデビルの進化獣が強い事で選択肢の一つになりましたが採用価値は十分ありました。ネプチューンは全体除去を3回撃てる&ドローロックを掛けられるという事で最強の進化GVと言われたり言われなかったり‥‥このぐらいの能力にしないと進化GVというギミックは使われないという事が良く分かります。

 

そんな進化GVフェニックスは忘れ去られた中、革命編のリバイバルにてポッポ・ジュヴィラというトンデモナイ強化を受けることになりました。

 

           

 

自前で墓地を肥やし、進化元の指定を場だけではなく墓地もOKにするという驚愕の能力でフェニックスをサポートします。ちなみに墓地進化のようなキーワード能力化されていないので墓地と本来指定されているゾーンの両方や片方から自由に選べるという使用者に最大限有利になるようにデザインされています。なおこれをもってしても2015年環境で不死鳥が蘇る事はありませんでした。

 

            

 

ジュヴィラと組み合わせるならやはりユニバース。デュエマ史上初のEXウィンという事で登場当初から様々なデッキが開発されてきましたが、ジュヴィラの登場によってジュヴィラユニバースが成立。

ジュヴィラの墓地肥やしで1枚でも墓地にフェニックスが落ちれば次のターンにユニバースに進化、EXウィンとネタデッキとしては強いコンボが可能になりました。デッキ構築が難しくなりますがダークライフ等の2コスブーストから繋がれば最速4キルが可能に、たられば色が強いですがデュエプレからすると異次元の速度と言えるでしょう。

こんなコンボがデュエプレの14弾で解禁されようものなら発表段階で騒がれ即修正待ったなしになりかねません。ランクマ主体のデュエプレにユニバースが実装されないのはこういう理不尽なバグが生まれかねないからです。

 

          

 

ジィヴィラで救済された進化GVは同時収録のアポロヌスは当たり前ですがこのライラ・ボルストームを忘れてはいけません。不死鳥編でロマン砲過ぎて使われなかったライラもジュヴィラの能力で救済されました。ジュヴィラ自身も種になる、増え続けた結果多彩な能力をもった進化元で専用デッキが組めるようになりました(なお強さと入手難易度は考えないものとする)。

ジュヴィラの能力で種を用意して次のターンに進化GV、後は殴って手札からインチキドラゴンを出して勝ちましょう。進化元は3種族のドラゴンだけですが踏み倒すドラゴンに種族の制限はないので「覇」、VAN、大王、ナインなどと言った超絶スペックドラゴンを出せれば勝ちです。バベルギヌスでジュヴィラの墓地肥やしとMBの再利用をするもよしです。

デュエプレでこんなコンボが解禁されようものならサファイア君は更なる過労死だけでなくヘイトを集める事待ったなしです。ただでさえキリコとライゾウで色々言われているのにジュヴィラライラなんぞ実装されようものなら生贄待ったなしです。個人的にはサファイアをデュエプレで規制した所で後々インチキドラゴンが実装される事を考えるとキリコやライゾウに手を入れる方が良いのでは?と思っています。閑話休題

 

 

 

他のSRもダメダメなカードが多かった不死鳥編。ハイブリット種族のSRにはミリオンパーツのようなコストが軽ければ強そうなのになぁ‥‥とぼやくカードがSR以外にも多数ありました。デュエプレではコストが軽くなった結果を見れば良く分かります。また闘魂編までのSRにあった何か書いてあるけど弱いSRがここにきて復活、聖拳編~転生編のインフレをなかったことにしました。そしてグレイト・カクタスは絶対にSRの能力じゃない、断じてない‥‥という事で後年ではレアリティを格下げされて再録されました。

 

極神編

不死鳥編のデフレ期間の後の極神編はSRカード達が躍進したシリーズになります。不死鳥編後半期より始まった群雄割拠環境の中、デュエプレでもおなじみとなった面々が活躍しました。

デッキの核となったマルコ、キング・アルカディアス、H(D)M

メタとしての役割や汎用カードとして使われたイングマール、ドルボラン、ロマネスク、オルゼキア、大和

この辺りは環境最前線で使われました。この中だと大和とイングマールはデュエプレではイマイチですがTCG版では話が別。母なる大地&スパークで盤面をリセットできるのでイングマールは強い。6コスWBでSA、デメリットなしの大和はマルコの次のターンに出して強かったです。

環境次点レベルを見てもゼロフェニやバイオレンスサンダー、アク、ボルフェウスがいるという豪華なラインナップでデュエプレでも活躍したカードたちが並びます。

一方でこのSRカード躍進の波に乗れなかった悲しきSRがいました。

 

 

まずは武者とウルフェウス。武者は本体のスペックが足りない&サポートが少なく使われませんでした。後々バルケリオス武者ドラゴンの登場で青赤で組まれる武者ワンショットというデッキが組まれましたが、バルケリオス武者の登場直後に出た超次元の波に押し流されてファンデッキ止まりに。デュエプレでは武者本体の強化、オリカによる新規サポートによってリベンジを果たせました。

ウルフェウスはブロッカーがあったらなぁとか踏み倒しに条件が無かったらなぁの惜しいカード。デュエプレではブロッカーが追加されましたがインフレしていたデュエプレでも使われませんでした。

他だとバロム・エンペラーはドルバロムの方が‥‥と言われつつも能力はバロムなのでマシなSRでした。そう、極神編はSRカード躍進の時代でしたが弱すぎてお話にならないSRもまだまだいました。

 

 

地雷認定されてしまった悲しきSRはこのあたりでしょうか。ラスティは相手の多色カードでも誘発するミストジアスが半年後に登場したことでイマイチに。バキュームは発動条件のOドライブの条件達成が難しすぎる。カースペインに至ってはジャイアントの伝統今だ健在と言わんばかりの悲しいスペックになっています。デュエプレでは盾を殴れてPBが足されてようやく普通のカードになりました。キリンレガシーは愛好家が何とかデッキにしようと努力しましたがそれまで。同期がバロエン、大和、キングアルカ、アクで全員注目株という事で地雷扱いされやすかったです。

 

 

戦国編 

極神編は新規も既存勢も多くのSRが活躍し始めましたがそれに続く戦国編はちょっとイマイチ寄り。理由はキングアルカディアス、多色プッシュが終わりそのロック性能で大型獣が多いSRは苦戦を強いられます。またソウル・アドバンテージも無慈悲なハンデスでSRを墓地送りで葬りました。

 

 

戦国編第1弾のSRはコストが軽ければもうちょっと使われたのかなと思うSRが多いです。デュエプレでは6コスになって選ばれない能力も追加されたロレンツォもTCG版では7コスとやや重い。重いと何が辛いかっていうとキング・アルカディアスがとにかく辛い。出される前に出さなきゃいけない、出された後は除去を使ってからと後手に回ってしまうという事でガチ対戦では使われないカードに。

スカイ・ガルーダはコストが重いに加えて能力がしょぼく、誘発条件の都合上相手ターンを必ず跨がないと能力が発動しないと3重苦。10マナの黒進化獣にはドルバロムがいる以上豪快な能力にしなければならないのですがこれでは駄目。コストが軽くて自分のターン終了時ぐらいやらないとファンデッキにもなりません。

ジャイアントは相変わらず弱いSRを量産し決闘者を落胆させてきます。動脈の超人は実質デメリット能力をメリットに変換しマナ進化と組み合わせてねですが、欲しいのはパワーではなく能力。単調なパンプアップ能力だけという君は闘魂編時代からタイムワープしてきたのかな?な逸材です。

 

 

微妙SR戦国編で目に付くのは自然文明のただ巨大なだけのクリーチャー。カチュアシュートで使い回せる以外の長所が無いティルガベジータ。デュエプレでは除去能力が追加されてなおあまり見かけないカードなのでTCG版での活躍は察せられるでしょう。

ニンジャ登場&西南の超人でジャイアントはシノビドルゲーザとして環境に進みましたがSRの新規は使いにくすぎる薩摩の超人が登場。デュエプレでは2弾で登場しましたがやはり使われず、13弾環境現在でも結局使われないカードに‥‥と思いきや薩摩→薩長同盟→長州という連想ゲームをしたのかCVがお笑いタレントの長州小力さんが声を当てるというネタ要素があります。声ネタに関してはガチャックがコウメ太夫さんだったりと色々はっちゃけています‥‥

 

長州力MAXカップ」開催!《百族の長 プチョヘンザ》《聖霊龍騎サンブレード・NEX》プロモカード配布【デュエマ速報】 - 第二倉庫メディア -  トレカ情報サイト

 

ちなみに今年の春にデュエマは長州力MAXカップというトンデモナイ‥‥というか誰が何を食ったらそういう発想になるのか頭の悪い(誉め言葉)特別大会を開催しました。ちなみに開催時は専用のBGMを流すことが条件と歴代のデュエマイベントでもぶっ飛んだ事をしました。もちろん参加賞には長州小力さん描かれたサンブレード・NEX、優勝者とじゃんけん大会の優勝者には長州力さんが描かれたプチョヘンザが配られました。ちなみにプチョヘンザには革命チェンジという能力がありサンブレードが攻撃した時手札のプチョヘンザが場に出て、サンブレードが手札に戻るという動きがプロレスの交代と似ているという事から選ばれたのでしょう‥‥つまり長州小力さんが長州力さんに交代することができます。ホントにデュエマだよね?コレ?と頭に疑問符しか出ませんがデュエマです。

本当に蛇足ですが今年のスタートデッキのCMには新庄監督が抜擢されました‥‥あの~そういう事ができるぐらい広告に予算掛けられるのならデュエプレの宣伝にもう少しお金と情熱(という名の発想力)を注いでもらえませんかね‥‥と不遇好きは感じました。割と本気で叫びたいです。はんじょうの挑戦状で神戸牛3グラムは流石にマズイって‥‥

 

 

蛇足はほどほどに今回最後のシリーズ神化編のSRに行きます。この時代の失敗SRと言えばやはり究極進化でしょう。TCG版では普通の進化獣で殴った方が勝ちに直結する&オーバーキル過ぎて究極進化は出しにくさと出した時のリターンが全く噛み合わずハズレSRの烙印を押されることになります。

 

 

戦国編の時にも言いましたが出すのに手間がかかる単色獣=キング・アルカディアスどうするの?による構築制限&それを使う意義とデッキスロットの圧迫の負の連鎖で多くの究極進化獣は使われませんでした。この中で一番悲惨なのはエターナル・ムーン、あまりにも限定的過ぎる能力の発動タイミングに決闘者は震えました。

ティラノリンクを唱えればワンチャン勝てるサンダームーンは比較的マシな究極進化ですがそれでもよくて環境地雷止まり。ドラグとライジングも上の究極進化獣同様手間とリターンが釣り合いませんでしたが「ウルトラ・NEX」でボルシャック・NEX→バルキリー・ルピアで種を用意しつつ手札にドラグとライジングを用意できるようになったため出すことは可能になりました。なお超次元が解禁されているので究極進化を使うより超次元を使った方がガチ対戦では勝てます。

デュエプレのルナティック進化、羅月形態の追加がいかに英断だったかが良く分かります。神化編第一弾+ライジングしかデュエプレには登場しませんでしたがSRの神羅は13弾環境までで何らかのデッキに入り環境で使われるという大出世を遂げました。ドラグはVRだしライジングがいるのが悪いと御愛嬌ですが。

 

 

流石にデュエマ8年目ともなれば使う価値すらないSRというのはほとんどなくなりましたヘラクレスは何とか4枚以上のカードで構成されるゴッドを使わせようと能力が工夫され専用デッキが作れます。ファタル・スパイラルもうまく使えば大量バウンスが可能で、追撃にギガクローズのターボラッシュによる全ハンデスというコンボができます。とまぁ決まれば環境デッキ相手にも一矢報いれそうな事ができるようになりました。

ちなみにボルシャック・NEXは準環境と言った立ち位置でとりあえずコッコルピアが入るドラゴンデッキに入れて‥‥と言ったところでした。専用デッキは‥‥まぁまぁとこちらも準環境止まり。NEXの最高成績は革命FのNEXミラダンテですがデュエプレではⅫは弱体化されての実装がほぼ確定&ロージアダンテの方が強いのでNEXミラダンテはワンチャンデッキ止まりになりそうです。

 

 

とまぁTCG版のSRカードで使われたのは一握りという結果に終わりました。現代でもその比率は多少は改善しましたがデュエプレ程SRカードは環境入りしていないと思います。武者とか構築済みデッキに何度も再録させて頑張ってデッキにしようとしていました。一方でこんなカード誰が使うんだ?という悲しきSRが多数いるのも事実。正直たびたびネタにされるキングアトランティスは出せば全バウンスで切り返せるのでまだ強い方です。

ロマンに極振りしたカードというのがTCG版のSRってイメージです。そりゃランクマメインのデュエプレではレアリティを変更やオリカによるサポート&デザイナーズ色を強めたりするわなという事を分かって欲しいというのが今回の主題です。覚醒編以降もデッキにはなるけど環境外の人気SRカードは多数いるので今後もデザイナーズ化、オリカ、魔改造によるSRカードの救済・実装は続きそうです。なので多少は暖かい目で見てもらえるといいなぁと思います、デザイナーズになって嫌い嫌いって言っても紙のようにガチ勢から見向きもされないのはデュエプレの仕様上大変よろしくないので。

という事でTCG版とデュエプレのSRカード環境進出比較会でした。次回は14弾実装カード予想をする予定です。