置換効果は連鎖しないルールについて

前々回、前回と相当問題発言を繰り返した当ブロマガですが、今回からは真面目に戻ります。で、今回の考察はデュエマのルールでややこしいと定評のある置換効果は連鎖しないというルールについてです。
という事でまず置換効果は連鎖しないというルールのおさらいから‥‥なのですがまずは置換効果とはどういうものなのか確認していきます。

 置換効果とは”Aする(される)かわりにBする”という能力を指します。具体的には”破壊されるかわりに手札に戻る”や”場に出るかわりに破壊される”といったのが置換効果です。



 で、この置換効果は効果処理される時、複数の置換効果が連鎖した場合、最初の置換効果しか適用されないというのが置換効果は連鎖しないというルールになります。



 置換効果は連鎖しないというルールがデュエプレで発生するとすればキングアルカディア
が場にいるとき手札から捨てられた時に場に出るマッドネス能力は発動しますか?が代表的です。

 この場合を一連につなげると相手ターン中に手札から捨てられる時、かわりにバトルゾーンに出す、かわりに破壊されるとなるのですが、置換効果は連鎖しないルールによって最初の”手札から捨てられる時、かわりにバトルゾーンに出る”だけが発動し、キングアルカディアスのロックをすり抜けてアーク・デラセルナがバトルゾーンに出てきます。
 この処理の仕方は他のカードゲームとは違う処理らしく(筆者は他のカードゲームを触ったことが無いのだが)、他から移ってきた人からすると分かりにくいとか、直感的ではないとか色々言われます。
 が、逆説的には置換効果が連鎖してしまうとデュエマというカードゲームにおいて非常によろしくないことが起きたから作られたともいえます。そしてそんな面倒くさいカードがTCG版では実際にあります。

それがこの神羅スカルムーンです。蛇足ですがこのカードがデュエプレに実装されるとしたら約1年後。つまり約1年後のデュエプレではこのカードがSRで実装される可能性があります。スペック面では果たして現環境のアポロやゴッドカード群に対抗できるかと問われると結構怪しいです‥‥なので僕が最近カードの修正に対してあれこれ言っているのは今後実装されるカードのスペックを考えると強すぎて今後は大丈夫なの?と疑問を持っているというのがあります。


 蛇足はほどほどに、画像が見にくいのでスカル・ムーンの能力の確認からですが、パワーやコスト、究極進化とかは今回の話一切関係ないので飛ばします。大事なのは”このクリーチャーが破壊される時、相手のクリーチャーをかわりに破壊してもよい”いう置換効果能力が今回の主題です。
 で、この能力は破壊されるかわりに相手クリーチャーを生贄にすることで除去耐性を得られるのですが、まず、相手クリーチャーが場にいないときは普通に破壊されます。相手の場が空の時、自分のスカル・ムーンは簡単に破壊されます。
 で、このスカル・ムーンの置換効果で最大の問題は自分と相手の場にそれぞれスカル・ムーンしか場にいない時です。この盤面の発生確率は一旦棚上げして、この互いにスカル・ムーンしかいない場面での能力処理になります。

 互いの場にスカル・ムーンしかいないとき、相手がデーモン・ハンド撃つとどうなるのかという事です。この時、置換効果が連鎖してしまうとどうなるでしょうか?
 そう、このクリーチャーが破壊される時、かわりに相手クリーチャーを破壊してもよいという互いのスカル・ムーンの能力が無限連鎖を起こしてしまい、ゲームの正常な進行がストップしてしまいます。~してもよいという任意効果のですがパワー12000で究極進化という進化獣からしか進化できない手間がかかる上に場にはスカル・ムーンしかいないのでこのクリーチャーが破壊されてもいいやと考える人はほとんどいないでしょう。なので能力の発動をやめた方が圧倒的に不利になるというチキンレースによってゲームがストップします。ちなみにデュエプレにスカル・ムーンが能力をベタ移植されて実装された場合、恐らく強制処理に変更され置換効果が連鎖するルールだとゲームがフリーズします。

 という事でこのエラーを解決するためにデュエマ開発班が下した決定がスカル・ムーン同士だけの限定的な裁定を下すのではなく、一律で置換効果は連鎖しないというルールを作ることによってスカルムーン同士による無限連鎖を止めることになりました。なので互いにスカル・ムーンしか場にいない場面で除去を撃った場合、置換効果は連鎖しないルールによって除去を撃たれた側のスカル・ムーンだけが置換効果を発動させ、除去を撃った側のスカルムーンが破壊され、ゲームが進行するという形になりました。


以上が置換効果は連鎖しないというルールはなぜできたのか?についてです。今回は一番わかりやすい例としてTCG版の神羅スカル・ムーンを例にしました。

 この置換効果は連鎖しないルールですが、これによって一部のロックコンボをすり抜けできる、除去耐性を持つクリーチャーを場から離すための方法などなど、一部のカードのメタになるという事でこのルールは覚えておいて損はないと思っています。また置換効果の処理は言葉や文章にすると非常にややこしくなりがちです、今回は連鎖しないルールに的を絞りましたが他の部分ではWikiを見ていただくと幸いです。

 他、デュエマに限らず、TCG、DCGのタイトルごとに効果・能力処理のルールが違います。なので他所ではこうだったからデュエマはおかしいと言うのは間違っていますし、他所でデュエマではこうだったと言うのは非常にナンセンスです。それぞれのタイトルで積み上げてきたものがあるのでここではそうなっているんだの感覚で受け入れることが重要かなと思います。

 最後になりますが神羅スカル・ムーンを見て分かる通り、デュエプレの今後はこのような裁定がややこしいカードがどんどん実装されると思われます。なので不可解な挙動に遭遇してもバグとか思っていた処理と違うと騒ぐ前に落ち着いて運営に状況を説明する、事前にFQAを確認する等々で確認しましょう。
以上、デュエマの置換効果は連鎖しないルールについてでした。今後も不定期で考察などをしていくのでTwitterからもチェックできるのでよろしければフォロー、いいね、リツイートをよろしくお願いします。